話す「意欲」を学んだ児童発達支援 2歳のY君
Y君は2歳で運動も活発にできるお子さんでした。
3人兄弟の真ん中でお兄さんの真似をすることができ遊びも活発でした。
しかし、発語が少なく心配だということで入所してきました。
普段 小さな妹さんと一緒に過ごしていましたが、遊びこむと一人で黙々と遊べてしまうのであまり言葉を発する必要がなかったかもしれません。
そこでおもちゃをとって欲しい時等「おねがい」と言う要求語を教えました。
すぐに覚えましたが「がい」と語尾の二言だけを発していました。
拒否の言葉は「ややー」と発語することはもともとできていました。
ある遊びにはまったころから発語がお家でも増えました。
その遊びは「おままごと」です。
「パ・ン」「ピ・ザ」等の2音で構成される言葉をすぐに使うようになりました。
家でもよく使うようになったとの事です。
更に「構音」を学んで沢山しゃべるようになったY君
2音での発語の語彙数が増えてきたころ舌を使った発音の言葉をあまり使わない事に気が付きました。
楽しい遊びの始まりにお母さんの許可を頂いて「スルメ」や「ガム」を噛んでみました。
お口の中でガムやスルメをレロレロと左右に動かす遊びも始まりました。
続けているうちに「シャシュシャシュシャシュショー」「シェンシェーシェショシェショ」と言葉にならない音声で「舌」を使った遊びが始まりました。
舌を使う以外の「あーいーあーいーいーえーいーえーいーえー」等の喃語も出て口の形を変えたり舌の位置や使い方を変えて音を発する楽しさが伝わってきました。
児童発達支援事業をご利用のY君は数か月と言う短い期間であっと言う間に言葉を習得し保護者様からも「安心した」と言う感想が聞かれ、間もなく保育園に入園していきました。
「聞いた音をいくつ覚えていられるか」(ワーキングメモリ)を見ながら話しかけています
前述のY君は2つの音を覚えることができていました。
この2音を合わせて「1語」の意味のあるまとまりとして覚えることができてきたときに「パン」と言えたわけです。
もちろん「構音が整って」いて「パンが食べたい」等の発語の意欲なども大切です。
=「パ」+「ン」=「パン」とイメージ→発声→発語とつながることで「ことば」が発せられるわけです。
特別支援学校のR君が小学1年生の時どんな鳥を見ても「ハ・ト」(2音)と言っていた時期がありました。
それはやがて「カ・ラ・ス」(3音)になり「ス・ズ・メ」「ツ・バ・メ」等も覚えて使えるようになりました。
R君に話しかけるときには1回に1つの項目ずつ、と支援の目標を決めて話しかけていた時期があります。
1度に沢山話しかけても覚えていられない為、話しかけた言葉の最後の方しか覚えておけず、結果として意味と言語が繋がからなくなってしまうからです。
幼いお子さんに短い言葉でわかりやすく話すのはそのためです。
R君は今では電車が好きで「う・え・だ・で・ん・て・つ・べっ・しょ・せ・ん」(上田・電鉄・別所線)と言う長い言葉も覚えました。
そののちR君は構音カードを用いて「○○先生、□□を かして下さい」という文章で話しかけることができるようになっています。
まだ「今話した言葉とその結果が明日になったり、長期的な見通しを持った結果と結びつけたりすること」は今後の課題ですし、自分の感情を伝えることは苦手な面もありますので今後の課題とし日々一緒に試行錯誤の伴走をしていきたいと考えて支援をしています。
訓練だけでは決して育つことができません。遊ぶだけでも育ちません。
「意欲」「構音」「ワーキングメモリー」に着目して好きな事を媒体に 楽しみながら体験を通してはじめて身につくと考えています。
私たちの教室ではお子さんの豊な生活経験を通して それを整理したり底上げしたりする専門知識で言語も習得していけるお手伝いをしていきたいと思っています。
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